萎れる花と渋いワイン | 可逆圧縮うそつきごっこ

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ああっおにいちゃーん!この世界がわたしにとって都合の良いものに作り変えられますように。箱:https://odaibako.net/u/nekochanohayou(220828移行)くるっぷ:https://crepu.net/user/nekochanohayou手ブロ生息:http://tegaki.pipa.jp/434586/ギャレリア:https://galleria.emotionflow.com/s/38630/カワセミ:https://kawasemi.cloud/@nekochanohayou
ああっおにいちゃーん!この世界がわたしにとって都合の良いものに作り変えられますように。
箱:https://odaibako.net/u/nekochanohayou(220828移行)
くるっぷ:https://crepu.net/user/nekochanohayou
手ブロ生息:http://tegaki.pipa.jp/434586/
ギャレリア:https://galleria.emotionflow.com/s/38630/
カワセミ:https://kawasemi.cloud/@nekochanohayou
萎れる花と渋いワイン

萎れる花と渋いワイン

質問箱です。
ありがとうございます。
お姉さまにはわたしが偏屈で意地悪なメタ認知クズであることを突きつけねばなりません。

まず、本を読むことは何も恥ずかしいことではなく、有史以来ある文化に迎合できていることを誇るべきです。現代社会は情報がとにかく多く、動画SNS対人コミュニケーション仕事家事勉学その他もろもろで本を読む行為は優先度で言えば悲しいことに下位にあります。活字を読むのは大変だしお金を出して本を買うとなるともっと大変です。恥ずかしくなんてありません。

とても意地悪なことを言います。我々は過去に数多の失敗をしてきたために容易に本を勧めることができない臆病者です。手がかりが少ないのでどのようにピックアップしていいかがわかりません。
わたしはそもそも読書量が多くありません。本を買うことが趣味でほぼ積んでいます。書店のコーナーで言えば主に文芸と人文におり、ビジネス書や歴史書は無知、新書も弱いです。ファンタジーには疎くミステリは読むけれど刑事物は読まない偏食です。読書会においては終わっている分類にあります。そのためおすすめできる分野がとても狭いです。

差し支えなければお姉さまが最近読んだ本をタイトルだけでもいいので教えていただけますでしょうか。
図書館で借りる限りはそうではありませんが、購入するとなると本はお金がかかる趣味に分類されてしまします。入手ルートも近所の書店で間に合うものや通販を前提としたもの、中古、電子書籍でも対応できるものなど多岐にわたります。
読みたいものは小説ですか。文庫ですか、単行本ですか、新書ですか。翻訳は大丈夫ですか。戯曲ですか。青空文庫など無料で読めるものですか。それとも漫画ですか。古典ですか。短編ですか、一冊で完結するような長編ですか。エッセイですか、フィクションですか。知りたいものは言葉ですか、思想ですか。
本は無限にありますが人間のリソースは限られています。我々は臆病であるが故に失敗を恐れています。お姉さまにすぐ会える距離だったら「オッケー本貸しますお姉さまはお金使わなくていいので読んでください」ができますがここはインターネットなので難しいです。いや、毎日顔合わせてる同級生だって同じ本読まなかったけどさ。嗜好が違いすぎて。
本を勧めるのは花を選んだりワインを選んだりするくらい悩ましいっていう言い訳です。
どんなに好きで当たり障りない本を選んだとしてもやっぱり面白くなかったってなるのはお互い嫌だな〜となると思うので本を選ぶのって本当に難しいと思います。明確に自分の傾向があれば、それこそ運命的に本の方からやってくる状況にだってなります。そういう信仰があります。

ここまで言い訳しておいて一冊もタイトル出さないのはクズすぎるなと思うし何の本を読んだか言いたくない場合もあると思うので以前ここでも言及したことのある本を三冊紹介します。
現状本屋で入手できるレベルであることを条件としました。


・『華氏451度[新装版]』、レイ・ブラッドペリ、伊藤訳(ハヤカワ文庫)
簡単に言えば本を燃やす世界のはなし。カテゴリはディストピアSFです。自殺や追い詰められる表現があるので心が疲れている人は読まないでください。
クラリスという少女とのやりとりが今の季節に美しい。
オチが賛否両論なので容易に勧められない原因はこれと海外文学であることなんだけれどもわたしはとても好き。旧訳で育ちました。


・『折れた竜骨』 上下巻、米澤穂信(創元推理文庫)
お勧めできない理由は上下巻であるという一点のみです。読書ビギナーに上下巻勧めるのはバカだと自分で思います。
魔法が存在するちょっとファンタジーな中世ヨーロッパ世界で起きるミステリー。
アミーナちゃんという朱桜司が好きなお姉さまには刺さる系統の領主の娘さんやら騎士様やら不死の呪われた人間やらが出てきます。文体は軽やかでストーリー展開も早く、上下巻という長さはありますが読みやすい分類にあると思います。
一時期アミーナちゃんが好きすぎて気が狂い感想を求めていたのに感想がほとんどなくAmazonと読書メーターのレビューを更新しまくっていました。それが今ではこんなに立派な二次創作おたくに育ちました。
めちゃくちゃ丁寧な紹介ページが公式であるのでリンクを載せます。
https://www.tsogen.co.jp/ryukotsu/


・『走れメロス』、太宰治(新潮文庫)
メロスじゃねえ、この中に収録されている『駈込み訴え』を読め。先日ジーザスクライストスーパースターを鑑賞した俺からは以上だ。
新潮文庫のメロスは女生徒やらダス・ゲマイネやらの短編が九編収録されているのでコスパが良すぎる。太宰の良いところはいつ読んでも新しく感じられる部分です。
青空文庫で無料で読めます。
【青空文庫】駈込み訴え

ラインナップとしては派手さは全くありませんがいずれも現代できちんと評価がある作品群なので平均な気がしています。
「こいつァ面白ェくらい人が死ぬぜ!ヒャッハー!!」みたいな内容や極端な政治思想の作品は含まれないので安心してこいつつまんねえ本紹介しやがってと思ってください。わたしは自衛しかしていないつまらないゴミです。仮にお姉さまが未成年であった場合にエログロナンセンスを紹介したら破滅する。そういう時代なんです。


番組では読書を始めたお姉さまを応援しております。むしろわたしに紹介してくれ。
ちまちまと文章を書きながら……
ありがとうございました〜!
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